FabLife「つくりかたの未来」

FabLife

パーソナル・コンピュータ,インターネットに次いで2010年頃から起こりつつある「工業の個人化(第三次産業革命)」をファブラボの日本における発起人であり,ファブラボ鎌倉の創設者である田中浩也氏が述べた一冊.

ファブラボは,「つくる人」と「使う人」の極端な分断を修正しようとする活動であり,それを実践するサイクルは,「まなび(Learn)」「つくり(Make)」,その過程や結果を「わかちあう(Share)」ことである.

個人的には,途上国と先進国でファブラボの機能が異なるといったことが興味深く感じた.
途上国では「社会の課題解決」,先進国では「自己実現・自己表現」といった具合に国や場所が違うとファブラボの機能,果たす役割というものが変わってくる.
つまり,ファブラボをつくる側は,この国,この地域でどのような役割を担い,どのような機能を持たせるのかを議論しなければならないと思った.

また,著者自身がMIT(マサチューセッツ工科大学)ニール・ガーシェンフェルドによる人気講座「(ほぼ)なんでもつくる方法」(How to Make (Almost) Anything)を受講した様子が記されている.
企画・構想から設計,製作までを個人がやってしまうものづくりを疑似体験することができワクワクしました.

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1章 ファブライフの始まり
対談1 巾嶋良幸×田中浩也
「日本で世界で、ファブラボでは日々何かがつくられている」
2章 (ほぼ)なんでもつくる方法
対談2 遠藤謙×田中浩也
「ファブラボとDラボ──ラボ同士が有機的に結合する未来」
3章 ファブラボをつくる
対談3 すすたわり×田中浩也
「それぞれのラボづくりとオープンソース」

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